前回はリスクについてお伝えしましたので、その続きになります。
今回はリスクに対してどう対応していくべきなのかについてお話致します。
投資全般に言えることですが、リスクと隣り合わせな部分があります。
メリットがあればデメリットがあるのが世の中の基本です。
リスクをどこまで許容しどのように回避していくのか、そこに不動産経営の大きなポイントがあります。
リスク一覧
- 空室
- 内装、修理
- 老朽化による修繕
- 家賃下落
- 火災や地震などの災害
- 入居者トラブル
- 金利の上昇
- 管理会社の質
- 流動性
空室
まずは空室について。これは永続的にゼロにすることはできません。
重要なのは空室になった際に最短で入居者を確保するということ。
まずは長期の空室を避けるため、退去予定の連絡が入った時点ですぐに近隣物件や競合物件を徹底的にリサーチしましょう。家賃・間取り・設備・入居時費用・駅からの距離など、総合的に分析を行い適切な手段を選び実行するべきです。細かい空室対策においてはまた別の投稿にてお話を致しますが、収益不動産投資においては最重要ポイントになります。
そして忘れがちですが効果的なのはできる限り今の入居者に長く入居して頂くという事です。
入居者に長く入居して頂くことについては統計を取ることは難しく、どうしようもない理由(転勤や転職など)で退去してしまう人もいるでしょう。ただ、満足度を上げていくことに意味があります。具体的な方法は入居者アンケートを取るのがいいでしょう。欲しい設備を聞いて空室だけではなく入居中のお部屋にも設置していくことで喜ばれ、退去した際でも次の募集に使用できます。空室だけ改善しているケースをよく見ますが、正直もったいないと思います。大事にしなければいけないのは新規入居者のみならず、現在お住まい頂いている入居者も同様です。
内装、修理
近年では内装費用や設備費用が上昇しています。退去時の内装料を過失のない入居者から全額回収することは違法ですので、オーナー負担は少なからずあるでしょう。お部屋の設備についても当たり外れがあり、15年以上使えるものもあれば5年で壊れてしまう場合もあります。誠実で信頼できる業者を見つけ、適切な対応をして頂きましょう。無駄な内装費用がかかっていないか、もしくはもっと内装費用をかけたほうがすぐに入居者が見つかるのか、しっかりと現在の市場を理解している業者にまかせるのが一番です。設備も同様で、何でも新品に交換しましょうという提案をしてくる業者ではなく、部品交換と新品交換だとどのくらい費用に差があり、メリットとデメリットをしっかり説明して頂ける業者がベストです。
老朽化による修繕
こちらも防ぎようがありません。建物は必ず古くなります。適切なタイミングで修繕を行う事により長持ちします。この点に関しては業者選定は前述同様に重要となりますが、ある程度費用発生の時期を予想して準備しておくことが大事になります。修繕せずに放置しているとより大きな事故につながるケースがあり入居者や近隣に迷惑がかかるため、少し厳しい言い方をすると建物にお金をかけるつもりがなかったり、お金がないからと言って何も直さないのであれば不動産投資はやめておいたほうがいいでしょう。
家賃下落
建物は古くなるため確実に安くなっていきます。現在物件上昇局面にあり、少し家賃も上がった感覚はありますが、20年後も同じ家賃にて募集できることは絶対にないでしょう。これはまず買い方が重要です。返済比率が収入の80%などになっている状態で購入してしまうと、家賃が少し下落するだけで大きな影響を受けてしまいます。あとは少しでも家賃を高くできる状態にお部屋をもっていくということ。間取りを新築時から変えることは費用面で難しいですが、設備面は可能です。北海道でもエアコンが必須になりつつあります。インターネット無料も今や当たり前。TVモニターホン・ウォシュレットも必須。そういった設備をリニューアルして家賃の下落を抑えましょう。
火災や地震などの災害
地震や火災、水害や雪害などの災害が起きてしまう可能性をなくすことはできません。
そのために保険があります。施設賠償責任保険付きにすることで雪庇(屋根から飛び出している雪)が落ちてシャッターが壊れたなどの被害にも対応できます。どのくらいの保険金額が適正かは不動産屋と保険屋さん、金融機関と相談しながら決めましょう。地震保険も付けることをオススメしています。
入居者トラブル
まず家賃滞納については入居時に保証会社必須にするとある程度の被害は防げます。
2020年に連帯保証人の極度額の明記が義務付けられ、現在では保証会社の契約が必須になっている場合がほとんどですが、管理会社によって提携している保証会社が異なります。オーナーとしては滞納者が出た場合にどの程度の保証や対応なのかを理解している必要があります。
また、お部屋の中で死亡してしまうケースがありますが、こちらも家主型孤独死保険である程度の対応ができます。家賃保証や原状回復の費用を一部保証してくれるため、入っていたほうが安心です。掛け捨てのため問題がない場合でもお金がかかってしまいますが、必要な費用だと感じます。
金利の上昇
現在の日本は金利上昇局面です。低金利が続いていましたが2024年にマイナス金利が解除され、諸外国の状況も考えるとおそらくこのまま少しづつ上昇していくと予想しています。まず重要なポイントは買い方です。当初の金利が高いと金利の上昇に耐えられなくなります。初めて借入するケースでは若干高くなってしまう事は仕方ありませんが、収入とのバランスを考えましょう。そして実際は金利だけではなく融資期間もとても重要になります。あまりに長すぎる融資は利子も高額になってしまいますが、多少金利が高くても長く融資をひける場合は月々のキャッシュは大きく生まれます。できる限り早くキャッシュを生み出すことができれば次の投資を行うことができるため、バランスが重要です。信頼できる不動産業者と細かく打ち合わせを行いながら進んでいく必要があります。また、途中で別の金融機関に借り換えを行うという方法もあります。
管理会社の質
収益不動産経営において一番重要なことは管理会社です。
管理会社が全てを左右すると言っても過言ではありません。管理会社はオーナーの代わりに業務を行いますので、まさに一心同体です。基本的にオーナーの健全な不動産経営をサポートすることで管理会社も利益を上げられますが、残念なことに自分達の利益のことしか考えない管理会社は存在しています。分析力・スピード・対応力・担当者の不動産投資に対しての理解・仲介業者との関係性など、総合力で選びましょう。
流動性
貯蓄などと違いどんなに急いだとしても不動産の売却には時間がかかります。
何らかの事情で今すぐお金が必要となった場合でも、不動産を売却し現金を手に入れるまでには相応の時間がかかることは覚悟してください。売却募集、買い手の融資、売買契約、司法書士による準備と手続き、決済と法的にプロセスを踏む必要があるからです。もしすぐに現金化を望んでしまうと安く買い叩かれるなど、デメリットも大きくなります。
まずは余剰資金で投資を行うこと、そして購入する前に出口まで分析することです。
一つの投資に自分の資金を全額投入することはリスクしかありません。その投資が失敗した場合に立て直すことができません。特に収益不動産投資においては空室や内装、修繕など想定外の出費がかさむ場合があります。そして出口戦略は重要です。出口とは次の買い手が見つかるのか、土地や建物の利用価値があるのかも考える必要があります。
例えば築35年の木造アパートを買ったとしましょう。10年後に売却する場合だとすでに築45年。もし大規模な修繕を行っていない場合は金融機関の収益不動産としての評価はとても低いでしょう。大規模リフォームやリノベーションなどを行っている場合は投資価値があると判断されます。そして立地も重要です。建物の価値がなくても立地が良い場合、高値で売却できるケースがあります。立地が良いというのは何も主要駅が近いという事だけではありません。もちろん駅から近いということも魅力の一つですが、近隣施設や学校区、隣地の状況など複合的な要因があります。もちろん現在に建物を壊して新築収益物件を建てるという手段もあるため、そこは自分の投資スタイルと資金の面から分析を行い戦略的に考えましょう。
まとめ
今回はリスクにおいて説明しました。
購入時、保有時、売却時、とそれぞれに重要なポイントが訪れますが、
私が一番重要にしているのが購入時、買い方です。
買ってはいけない物件も多数存在しています。
だからこそ購入時に分析を行いリスクを明確にし対策を行うことで、投資の成功確率を高めることができるものだと考えます。
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