楽して儲かる投資はない

バブル崩壊・かぼちゃの馬車・不正融資・三為契約・サブリース・ワンルーム投資・みんなで大家さん・地面師…etc
いつの時代でも投資を失敗してしまう人や詐欺被害にあってしまう人が存在します。
もちろん注意不足や勉強不足など本人にも要因がある場合もありますが、被害を受ける人が少なくなればいいと心から願っています。
これは収益不動産を専門とするコンサルタントとして言うべきか難しい点ですが、
不動産投資は簡単ではありません。そもそも投資とは短期間で100%儲かるものではなく、時間とお金を上手く使う事で増やすという方法です。
株式・投資信託・FX・仮想通貨・国債・金投資・外貨預金・保険・不動産など、投資には様々な種類がありますが、
楽して儲かる投資はありません。絶対に、です。

不動産投資における注意ワード

  • 不労所得
  • 勝ち組
  • 節税対策
  • 相続対策

営業マンからよく出るワードです。魅力的であり、間違っているわけではありません。しかしながら本当の意味で理解している人がどれほどいるでしょうか。

不労所得

これは誰しも憧れる人気の言葉です。「直接的な労働なしに得られる収入」という意味で、不動産収入に限らず株などの配当収入のことも指します。不動産投資は入居者が家賃を払い、オーナーが融資返済を行い、運営費を引いた差額が利益になるというものです。建物管理は基本管理会社にまかせるため、確かにオーナーがすることはないように見えますが、現実は違います。まずは物件購入の際には実際に物件を見て、近隣や環境を調べ、買付を入れて、融資承認を受け、最終的にお金を支払い司法書士の手続きを経て自分の所有物となります。主に不動産会社が主導で行いますが、本人が自分自身で動かなければいけないことが多々あります。建物保有中も同様です。管理をどこに依頼するか、家賃を上げるのか下げるのか、修繕をいつ行うのか、売却時期をどうするのか、決断の連続です。サブリースだと手間は少なく収益が安定する分、薄利となってしまいます。収益力のある物件を買えば不労所得が入ることは確かですが、それでお金持ちになるというわけではありません。

勝ち組

前述と同様ですが、これも不動産営業トークでよく使われる言葉です。そもそも私は人生に優劣があると思いませんが、資本主義社会ではお金持ちに憧れる人が多くいます。たしかに誰しも貧乏より裕福になりたいと考えることは普通のことなので、憧れも込めて勝ち組という言葉があるのでしょう。では物件を購入すれば「勝ち組」になれるのかというと、それは間違いです。価値のない不動産を掴まされてしまうとその人が言う「負け組」となります。上手い話に乗せられて投資すると確実に良くない未来が待っています。

節税対策

よくワンルーム投資で出てくるワードです。年間の収支はマイナスとなりますが、節税効果があるというもの。不動産投資をしていれば減価償却やローンの金利や固定資産税など経費計上できるものがあり、不動産所得を赤字計上にして損益通算を行い課税額を軽減するというものです。

相続対策

前述の節税対策と同様ですが、不動産と相続対策は相性は良いです。現金で残すよりも不動産にしておくことで相続税を安くできる効果があります。しかしながら、相続は揉めることが多いです。きっちりと遺言を残しておかなければ、家族が法廷で争うなんてことになってしまいます。相続人が数人いる場合、共有で保有すると売却時に話がまとまらず売れないという可能性も出てきます。善意で相続税対策のためと古い物件を購入し家族に残してしまうと、売るに売れない維持コストだけかかる「負動産」として負担になってしまうかもしれません。

まとめ

人生は常に選択の連続です。
数ある投資の中から不動産投資を選ぶ意味を考えてみましょう。
なんとなく稼げそう、儲かる話を知人から聞いたから、お金持ちになりたい、そんな考えでは投資は上手くいきません。よく言われる不動産投資はミドルリスクミドルリターンです。
私もいろいろな資格を勉強したり投資に関する本を読んだりしていますが、リスクとリターンはトレードオフ(相反する要素が両立しない関係性)です。ローリスクハイリターンの投資は世の中に存在しません。ローリスクな投資は危険性がありませんが少ないリターンしか生みださず、ハイリスクな投資なゼロやマイナスになる可能性があるが上手くいくと多数の利益を生みだします。その中間が不動産投資という存在だと思っています。変化するスピードが早い現代において本に書いてある成功している手法には再現性がないものが多数あり、本だけではなくリアルタイムの状況を常に学び続ける必要があると感じます。投資家同士でグループワークを行い、対象物件の投資に対して議論するなど面白いかと思います。

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